かす・る【掠る・擦る】🔗⭐🔉振
かす・る【掠る・擦る】
[一]〔他五〕
①軽く触れる。わずかに触れて過ぎる。「腕を―・る」
②ほのめかす。諷する。浄瑠璃、心中万年草「その人の名は言ひかねて、思ふあたりを―・らする」
③底などをさらう。容器をからにする。傾城禁短気「夕に米唐櫃こめがらとを―・り、朝に薪たえて」
④文字などをかすり筆で書く。
⑤かすめ奪う。うわまえをはねる。誹風柳多留2「そば切りのあかりを―・る夜蛤」
[二]〔自下二〕
⇒かすれる(下一)
こす・る【擦る・錯る】🔗⭐🔉振
こす・る【擦る・錯る】
〔他五〕
①おしつけて摩擦する。すりみがく。夏目漱石、三四郎「寐てゐた男がむつくり起きて眼を―・りながら下りて行つた」
②あてこする。いやみをいう。誹風柳多留23「どうるいがあると母親―・られる」
す・る【摩る・擦る・磨る・擂る】🔗⭐🔉振
す・る【摩る・擦る・磨る・擂る】
[一]〔他五〕
①物と物とを力をこめて触れ合わす。こする。万葉集5「たまきはる命絶えぬれ立ちをどり足―・り叫び伏し仰ぎ胸うち嘆き」。源氏物語明石「空は墨を―・りたるやうにて日も暮れにけり」。天草本平家物語「磯に出て網人、釣人に手を―・り、膝をかがめて魚をもらひ」。歌舞伎、景清「胡弓をば人丸に―・らせ」。「マッチを―・る」
②《擂》擂鉢・石臼などに入れて、すりつぶして細かにくだく。曠野「味噌―・る音の隣さわがし」(舟泉)。「山芋を擂鉢で―・る」「胡麻を―・る」
③費やす。使い果たす。日葡辞書「スリキッタヒト」。「博打ばくちですっかり―・ってしまった」
④(「掏る」と書く)人の身につけている金品を直接ひそかに盗みとる。「電車の中で財布を―・られる」
[二]〔自下二〕
⇒すれる(下一)
⇒擦った揉んだ
なす・る【擦る】🔗⭐🔉振
なす・る【擦る】
〔他五〕
①すりつける。ぬりつける。
②責任または罪を他人に負わせる。転嫁する。「罪を人に―・る」
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