く【句】🔗⭐🔉振
く【句】
①文章中の一区切り。語のまとまり。
②〔言〕言語単位の一つ。通常二つ以上の語から成るまとまりで、しかも節を成さないもの。「形容詞+名詞」「副詞+動詞」などの単位。国文法では多くクローズに近い概念として使う。
③詩歌・詞章または音曲の中の小段落。
㋐平曲で語る1章段。
㋑和歌などの韻律上の1段落を指す語。5音または7音の段落。また、上の句・下の句。
㋒漢詩の1区切り。5字または7字を普通の形式とする。起句・承句など。
④連歌・俳諧の発句・付句の略。
⑤連歌・俳諧で、一つ一つの作品を数える語。
⑥俳句。「―をひねる」
く‐あげ【句上】🔗⭐🔉振
く‐あげ【句上】
(→)句数くかず2㋐に同じ。
く‐あわせ【句合】‥アハセ🔗⭐🔉振
く‐あわせ【句合】‥アハセ
俳諧の発句を左右の両組から1句ずつ出して、判者がその優劣を決める催し。また、衆議判しゅぎはんの場合もある。
く‐い【句意】🔗⭐🔉振
く‐い【句意】
句の意味。
く‐かい【句会】‥クワイ🔗⭐🔉振
く‐かい【句会】‥クワイ
俳句を作り、発表して批評し合う集会。
く‐かず【句数】🔗⭐🔉振
く‐かず【句数】
①句のかず。
②(連歌・俳諧で)
㋐懐紙の巻末に作者名とともに記す詠句数。句上くあげ。
㋑四季・神祇・釈教・恋・旅・人倫・植物など、同じ範疇の句をつづけてよい限度数。
く‐がら【句柄】🔗⭐🔉振
く‐がら【句柄】
連歌・俳諧などの句の品格。
く‐がん【句眼】🔗⭐🔉振
く‐がん【句眼】
詩句中の眼目となるところ。
く‐ぎ【句義】🔗⭐🔉振
く‐ぎ【句義】
句の意義。
く‐きょう【句境】‥キヤウ🔗⭐🔉振
く‐きょう【句境】‥キヤウ
俳句に表現された境地。また、俳句をよむ心境。「枯淡の―」
く‐ぎり【句切り・区切り】🔗⭐🔉振
く‐ぎり【句切り・区切り】
①詩文などの句の切れ目。
②物事のきり。段落。「―をつける」
⇒くぎり‐ふごう【句切り符号】
くぎり‐ふごう【句切り符号】‥ガウ🔗⭐🔉振
くぎり‐ふごう【句切り符号】‥ガウ
文中の句切りを示すための句読くとう点・括弧かっこなどの称。・、°()「」の類。
⇒く‐ぎり【句切り・区切り】
く‐ぎ・る【句切る・区切る】🔗⭐🔉振
く‐ぎ・る【句切る・区切る】
〔他五〕
①くぎりをつける。「文章を段落に―・る」「一語ずつ―・って読む」
②物事の段落をつけ中途で切る。また、境界をつける。「前期と後期に―・る」
く‐くばり【句配り】🔗⭐🔉振
く‐くばり【句配り】
和歌などで、句の並べ方。句の配置。
く‐こう【句稿】‥カウ🔗⭐🔉振
く‐こう【句稿】‥カウ
俳句の原稿。「新聞に―を投ずる」
く‐ごころ【句心】🔗⭐🔉振
く‐ごころ【句心】
俳句の心得。句作のセンス。
く‐さく【句作】🔗⭐🔉振
く‐さく【句作】
俳句を作ること。
く‐じめ【句締】🔗⭐🔉振
く‐じめ【句締】
俳諧で、点取りの巻末に点者が評語を記し自ら署名すること。
く‐しゃ【句者】🔗⭐🔉振
く‐しゃ【句者】
俳句に巧みな人。
く‐しゅう【句集】‥シフ🔗⭐🔉振
く‐しゅう【句集】‥シフ
俳句・連句を集めた書。
く‐ずもう【句相撲】‥ズマフ🔗⭐🔉振
く‐ずもう【句相撲】‥ズマフ
句合せの俗称。特に句会などで一定の題で一定の時間内に競作し、優劣を争うこと。
く‐だい【句題】🔗⭐🔉振
く‐だい【句題】
①詩歌で、古い漢詩の1句または三代集などの和歌の1句を題とするもの。
②俳句の題。
くちゅう‐つい【句中対】🔗⭐🔉振
くちゅう‐つい【句中対】
漢詩で、一句中に対句のあるもの。
く‐づくろい【句繕い】‥ヅクロヒ🔗⭐🔉振
く‐づくろい【句繕い】‥ヅクロヒ
詩歌などの句を練り、形をととのえること。狂言、萩大名「萩の花に付て、―をなされたを」
く‐てん【句点】🔗⭐🔉振
く‐てん【句点】
文の切れ目に打つ記号。現在は多く「
」を用いる。↔読点とうてん

く‐とう【句読】🔗⭐🔉振
く‐とう【句頭】🔗⭐🔉振
く‐とう【句頭】
雅楽の声楽曲の首席唱者。曲または句の冒頭部分を句頭が独唱し、以下は斉唱となる。朗詠2では各句ごとに別人が句頭を務める。
くとう‐てん【句読点】🔗⭐🔉振
くとう‐てん【句読点】
句点と読点。「―を打つ」
⇒く‐とう【句読】
くとう‐ほう【句読法】‥ハフ🔗⭐🔉振
くとう‐ほう【句読法】‥ハフ
句読点の用法を定めた規則。
⇒く‐とう【句読】
○句読を切るくとうをきる🔗⭐🔉振
○句読を切るくとうをきる
句読点を打って文の切れ目を明らかにする。
⇒く‐とう【句読】
く‐ばや【句早】🔗⭐🔉振
く‐ばや【句早】
句のつけ方が早いこと。筑波問答「胸の中に句が多く湧きて、たぶたぶと―にし侍りける」
く‐ばや・い【句早い】🔗⭐🔉振
く‐ばや・い【句早い】
〔形〕[文]くばや・し(ク)
句のつけ方が早い。句を考え出すことが早い。狂言、富士松「あまり―・い、静かに付けい」
く‐ひ【句碑】🔗⭐🔉振
く‐ひ【句碑】
俳句を彫りつけた石碑。「芭蕉の―」
く‐びょうし【句拍子】‥ビヤウ‥🔗⭐🔉振
く‐びょうし【句拍子】‥ビヤウ‥
語句に調子をつけて面白く聴かせる修辞法。「からりからりとから縁を通る」の類。
く‐ふう【句風】🔗⭐🔉振
く‐ふう【句風】
俳句の作りぶり。俳風。
く‐ほう【句法】‥ハフ🔗⭐🔉振
く‐ほう【句法】‥ハフ
詩文・俳句などの組み立て方、作り方。
く‐ろん【句論】🔗⭐🔉振
く‐ろん【句論】
文法学上、句・文についての理論。
こうせん【勾践・句践】🔗⭐🔉振
こうせん【勾践・句践】
春秋時代の越の王。父王の頃から呉と争い、父の没後、呉王闔閭こうりょを敗死させたが、前494年闔閭の子夫差に囚われ、ようやく赦されて帰り、のち范蠡はんれいと謀って前477年遂に呉を討滅。( 〜前465)→臥薪嘗胆がしんしょうたん→会稽かいけいの恥
[漢]句🔗⭐🔉振
句 字形
筆順
〔勹部3画/5画/教育/2271・3667〕
〔音〕ク(呉)(漢)
[意味]
①言語・文章のひとくぎり。センテンス(の構成部分)。「句点・句読くとう・文句・字句・成句・慣用句」
②詩歌・俳諧はいかいなどの一小節。「上かみの句」「二の句が継げない」「起句・結句・発句ほっく・句法」
③「俳句」の略。「一句ひねる」「句会・句作・選句」
[解字]
もと、口部2画。かぎ型で「口」(=ことば)を囲った会意文字で、小さくくぎったことばの意。
[下ツキ
起句・狂句・禁句・金句・警句・結句・語句・字句・惹句・秀句・章句・冗句・初句・甚句・成句・隻句・節句・絶句・駄句・対句・転句・投句・難句・俳句・発句・名句・文句・類句・麗句・連句・聯句・挙句あげく・揚句あげく


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