ロスビー波
[Rossby wave]
大気や大洋など,有限の厚みをもった回転流体層の波動の1つ.地球規模の流体運動では,コリオリ因子(地球自転の効果の大きさを表わす)の緯度依存性のために,南北方向の運動には渦の発生が伴う.この渦運動が波として伝わるものをロスビー波という.もともとは
*偏西風の蛇行機構の説明のためにロスビーが提案したが(1939),寒冷低気圧,大陸棚に沿って伝わる陸棚波,黒潮に伴う暖水渦や冷水渦などもロスビー波とみなされている.また不均一プラズマ中のドリフト波も数式的には同じ構造をもつ.