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パラフィン🔗🔉

パラフィン [英 paraffin 仏 paraffine 独 Paraffin 露 парафин] [1]石蝋(せきろう)ともいう.白色半透明ろう状の固体.比重約0.9,融点45〜65℃.線膨張率1.0662×10⁻⁴K⁻¹(0〜16℃),比熱0.69cal/K・g,熱伝導率0.56×10⁻³cal/cml・s・K,融解熱35.1cal/g,比抵抗1×10⁶〜500×10¹⁶Ωcm,誘電率1.9〜2.3.沸点が約300℃以上の高級のパラフィン炭化水素類(アルカン)CnH₂n₊₂の混合物で,エーテルおよび熱アルコールに溶ける.石油を分留して重油の留分を冷やすとパラフィンが凝固する.これを圧搾濾過して集め,精製する.地蝋として天然にも産し,また褐炭,歴青炭からも得られる.ろうそく,マッチなどの製造に使われる.ラテン語のpãrum affinis(=親和力の弱い)からparaffinと命名された. [2]パラフィン炭化水素を総称してパラフィン類などという.

パラフィン炭化水素🔗🔉

パラフィン炭化水素 [英 paraffin hydrocarbon 仏 hydrocarbure paraffénique 独 Paraffinkohlenwasserstoff 露 парафиновый углеводород] アルカン(alkane)またはメタン系炭化水素(hydrocarbons of methane series)ともいう.CnH₂n₊₂の一般式をもつ飽和鎖式炭化水素.炭素数nが1のメタン,2のエタン,3のプロパン,4のブタン,5のペンタン,6のヘキサン,7のヘプタン,8のオクタンなど各種のものがあり,n=20ではイコサンとよばれる.n≧4では,直鎖のノルマル(n‐)炭化水素のほかに側鎖をもつ異性体がある.nが小さい(低級の)ものは気体,中級のもの(直鎖化合物ではC₅からC₁₅くらいまで)は液体,大きい(高級の)ものは固体である.直鎖化合物では融点,沸点,比重もnの増加に従って規則正しく高まる.同じ炭素数の異性体の中では,直鎖のものの沸点が側鎖のあるものより高い.常温で気体のものはほとんど無臭であるが,低級な揮発性液体のものはベンジンのような臭いをもち,高級な固体には臭気がない.水に対する溶解度はどれも非常にわずかで,アルコールには水に対するよりも溶ける.化学的性質はよく似ていて,安定でかなり変化をおこしにくいが,反応条件によってはハロゲン,発煙硫酸,硝酸,酸化剤などの作用で誘導体を生じる.石油の分留によっても得られるが,次のような生成法もある. 1)ハロゲン化アルキルに還元剤を作用させる.   CnH₂n₊₁Br+2H→CnH₂n₊₂+HBr 2)エチレン系または,アセチレン系不飽和炭化水素に水素を添加する.   CnH₂n+2H→CnH₂n₊₂ 3)グリニャール試薬を水で分解する.   CnH₂n₊₁MgBr+H₂O→CnH₂n₊₂+Mg(OH)Br 4)エーテル中でハロゲン化アルキルに金属ナトリウムを作用させる(ウルツ合成).   2CnH₂n₊₁Br+2Na→(CnH₂n₊₁)₂+2NaBr 5)ハロゲン化アルキルに亜鉛アルキルを作用させる.   2CnH₂n₊₁Br+Zn(CnH₂n₊₁)₂→ZnBr₂+2(CnH₂n₊₁)₂ 6)脂肪酸ナトリウムをソーダ石灰とともに熱する.   CnH₂n₊₁COONa+NaOH→CnH₂n₊₂+Na₂CO₃

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