大バルクハウゼン効果🔗⭐🔉振
大バルクハウゼン効果
→バルクハウゼン効果.
台風🔗⭐🔉振
台風
[typhoon]
北太平洋西部に発生する熱帯低気圧の地方名.気象庁では,最大風速が17.2m/s以上に達したものを台風,それ以下のものを‘弱い熱帯低気圧'とよんで区別している.フィリピン東方海上は海面水温が高く,積乱雲が毎日頻繁に発生している.その中に台風の‘芽'になる弱い渦巻ができると,積乱雲が組織化されて,強い反時計まわりの渦巻が形成される.直径は小さいもので数百km,大きいもので2000km程度,高さは16km程度である.渦巻の中心は雲がなく,台風の眼とよばれる.台風の眼の外壁で風速が最大になる.年平均発生数は27個.一部の台風は偏東風に流されて10km/hほどの速度で西向きに直進し,中国大陸に上陸して消滅するが,多くは北上し,年平均で4個程度が北上して日本列島に上陸する.沖縄付近で,進路を西寄りから東寄りに変えることが多く,そこを転向点という.中緯度にくると構造が非対称になり,一般に東側の暴風圏の範囲が西側より広くなる.転向点を過ぎた台風は急速に加速され,移動速度が80m/sに達することもある.
多くの台風は中緯度で消滅するが,温帯低気圧に変化して再び気圧が下がるものもある.中心気圧の最低記録は1979年の20号台風で870mb,そのときの最大風速は70m/sであった.台風の内部には台風の眼を取り巻く積乱雲のほかにも,激しい降雨帯(rain band)が存在し,強風と共に多量の雨をもたらす.このため,台風は日本列島の重要な水資源の1つになっている.
⇒低気圧.
岩波理化学辞典 ページ 2967。