パラフィン
[英 paraffin 仏 paraffine 独 Paraffin 露 парафин]
[1]石蝋(せきろう)ともいう.白色半透明ろう状の固体.比重約0.9,融点45〜65℃.線膨張率1.0662×10⁻⁴K⁻¹(0〜16℃),比熱0.69cal/K・g,熱伝導率0.56×10⁻³cal/cml・s・K,融解熱35.1cal/g,比抵抗1×10⁶〜500×10¹⁶Ωcm,誘電率1.9〜2.3.沸点が約300℃以上の高級のパラフィン炭化水素類(アルカン)CnH₂n₊₂の混合物で,エーテルおよび熱アルコールに溶ける.石油を分留して重油の留分を冷やすとパラフィンが凝固する.これを圧搾濾過して集め,精製する.地蝋として天然にも産し,また褐炭,歴青炭からも得られる.ろうそく,マッチなどの製造に使われる.ラテン語のpãrum affinis(=親和力の弱い)からparaffinと命名された.
[2]パラフィン炭化水素を総称してパラフィン類などという.
岩波理化学辞典 ページ 3997 での【パラフィン】単語。