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せっけん🔗🔉

せっけん [英 soap 仏 savon 独 Seife 露 мыло] 石鹸.広義には高級脂肪酸,樹脂酸,ナフテン酸などの金属塩の総称,狭義には脂肪酸のアルカリ金属塩をいい,それ以外の金属塩を金属せっけん(metallic soap)という.脂肪酸としてはカプロン酸からベヘン酸(炭素数5〜22)までが用いられる.アルカリ金属塩は水溶液中で一部加水分解され,アルカリは陽イオンとして,脂肪酸の長鎖アルキル基は陰イオンとして解離している.高い*表面活性を示し,表面張力を降下させて安定な泡を生じ,強い洗浄力をもつ.硬水中では水に不溶の金属せっけんとなって沈殿するのでこれらの効力が減殺される.臨界ミセル濃度以上ではせっけん分子は*ミセルを形成し,コロイド溶液となる.硬水でも使用できるせっけんを硬水せっけんというが,現在では主に合成洗剤に代わられている.せっけんの製法は,油脂を水酸化アルカリで煮て*けん化して得たせっけん素地に香料などを加え乾燥,成形する.金属せっけんの場合,遷移金属の塩は塗料の乾燥剤や酸化触媒に,またとくにアルカリ土類金属の塩はポリ塩化ビニルの安定剤として使用される.なお,水溶液中で長鎖アルキル基が逆の電荷をもって解離するものを逆性せっけん(invert soap)または陽性せっけん(positive soapcationic soap)といい,陽イオン界面活性剤がこれに相当する. ⇒界面活性剤

岩波理化学辞典 ページ 2768 でのせっけん単語。