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石灰窒素🔗🔉

石灰窒素 [英 nitrolime, lime nitrogen 仏 chaux azotée 独 Kalkstickstoff 露 цианамид кальция] カルシウムシアナミドと炭素の混合物.小粒状または粉末状の炭化カルシウムを,窒素中で950〜1200℃に加熱して製造する.これは1900年代以来の空中窒素固定法である.   CaC₂+N₂→CaCN₂+C この反応で生成する石灰窒素は遊離炭素(β黒鉛)のため黒色を示す.CaCN₂はCa²⁺とCN₂²⁻(N=C=N²⁻,直線状,C-N1.22Å)からなる三方晶系結晶で,Ca-N2.46Å,密度2.36g/cml³,融点1340℃.石灰窒素の成分の一例を示すと,CaCN₂61.5%,遊離C13.1%,遊離CaO19.7%,CaC₂0.01%,Si1.1%,Al1.0%,Fe0.8%などである.石灰窒素中のカルシウムシアナミドは,土壌中の炭酸,膠質,さらに微生物の作用でH₂CN₂,尿素,アンモニアを経て硝酸態窒素となるので,有用な塩基性肥料である.またカルシウムを多量に含む(CaOとして約60%)ので土質改良作用がある.カルシウムシアナミドはまた,殺虫,殺菌,除草の効果もある.工業用として,チオ尿素,ジシアンジアミド,シアン化カルシウムなどの製造に用いられる.

岩波理化学辞典 ページ 2765 での石灰窒素単語。