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石炭液化🔗🔉

石炭液化 [liquefaction of coal] 石炭を適当な方法で分解し油状にすること.得られる油を石炭液化油(coal liquids)といい,ガソリンなどの燃料油や種々の合成化学原料に利用される.石炭液化の歴史は1910年代以来で古く,種々の工程が試みられてきた.基本的には次の3つがある.1)高圧水素化分解法.鉄などの触媒を用い,高温高圧(たとえば500℃,300atm)で水素と反応させて液化する.液化油は,軽油(沸点75〜270℃),中油(沸点270〜330℃),ピッチに分留される.軽油には種々の芳香族化合物が含まれている.2)溶剤処理法.コールタール系の高沸点の溶剤を用い,石炭の分解温度付近350〜450℃で加熱して抽出を行なう分解抽出法と,水素を共存させて分解抽出にともなって水素化分解あるいは水素化も行なう水素添加抽出法がある.3)乾留法.外気を遮断して石炭を熱分解すると,コークス,タール,ガスに分解される.液体燃料製造を目的とするためには,600℃前後の低温で乾留が行なわれる(低温乾留).

岩波理化学辞典 ページ 2748 での石炭液化単語。