クォークグルオンプラズマ🔗⭐🔉振
クォークグルオンプラズマ
[quark-gluon plasma]
強い相互作用をする粒子(ハドロン)の基本構成単位と考えられている*クォークや*グルオンが,‘閉じ込め'から解放されてほぼ自由に運動している状態.強い相互作用を支配する*量子色力学によれば,クォークやグルオンを結合してハドロンを構成する力は非常に強く,通常,それらはハドロン中に閉じ込められていて,別々にとり出すことはできないが,宇宙の初期,あるいは高エネルギー原子核衝突などで実現される高エネルギー密度の状態では個々のハドロンから解放されて,このようにクォークとグルオンの混合体として記述できる相へ転移すると予想されている.こうしたハドロンの集合体からクォークグルオンプラズマへの相転移を,高エネルギー原子核衝突実験で観測するため,アメリカでのRHIC(Relativistic Heavy Ion Collider,相対論的重イオン衝突器)計画,ヨーロッパでのLHC(Large Hadron Collider,大ハドロン衝突器)計画などが進められている.
岩波理化学辞典 ページ 1352 での【クォークグルオンプラズマ】単語。