【史記】シキ
《書名》一三〇巻。漢の司馬遷(シハ゛セン)(前一四五〜前八六)の著した歴史書。前九一年成立。上代から漢の武帝の前一二二年までの史実を記した正史。司馬遷は前一〇四年ごろから本書の編集を始めたが、途中匈奴(キョウト゛)に捕らわれた李陵(リリョウ)を弁護して武帝の激怒をかい、腐刑(フケイ)(宮刑)に処せられた。その恥辱にたえつつ、憤りをこめて書きあげたのが「史記」であるという。そこで「腐史」「蚕史」「発憤の書」などの異称が生まれた。編年体の歴史書が事件の推移を中心に記述するのに対し、「史記」は各個人の伝記を中心とする紀伝体のスタイルで記述してあり、後世の歴史書の模範となった。二十四史の一つ。
学研漢和大字典 ページ 1000 での【史記】単語。