うし【大人】🔗⭐🔉振
うし【大人】
《名詞》
❶土地や物を領有している人の尊敬語。◇上代語。
❷学者・師匠に対する尊敬語。◇近世語。
おとな【大人】🔗⭐🔉振
おとな【大人】
《名詞》
❶成人した人。▽男子の場合は元服、女子の場合は裳着(モキ゛)をすませたのちをいう。
《伊勢物語・二三》 「おとなになりにければ、男も女も恥ぢかはしてありけれど」
《訳》
一人前の大人になってしまったので、男も女も互いに恥ずかしがっていたけれども。
❷年輩の女性。女主人。
《源氏物語・若紫》 「清げなるおとな二人ばかり、さては童(ワラハ)べぞ出(イ)で入り遊ぶ」
《訳》
さっぱりした感じの年輩の女房が二人ほど、さらには子供が出入りして遊んでいる。
❸老臣。長老。
《平家物語・一一・弓流》 「おとなどもは爪(ツマ)はじきをして」
《訳》
(義経(ヨシツネ)が海に流した弓に未練をみせたので)老臣たちは非難をして。
おとなおとな・し【大人大人し】🔗⭐🔉振
おとな・し【大人し】🔗⭐🔉振
おとな・し【大人し】
《形容詞・シク活用》活用形
大人の要素をもっている、がもとの意味。大人がもつべき要素として、思慮深い、分別がある、落ち着いているなどの意味が派生してくる。
❶大人っぽい。大人だ。ませている。
《源氏物語・紅葉賀》 「今日よりは、おとなしくなり給(タマ)へりや」
《訳》
今日からは、大人っぽくなられたかな。
❷思慮深い。分別がある。
《源氏物語・夕霧》 「いとおとなしうよろづを思ひしづめ」
《訳》
とても思慮深く何事も落ち着いていて。
❸年配だ。主だっている。
《徒然草・二三六》 「おとなしく物知りぬべき顔したる神官を呼びて」
《訳》
年配で何でもよく知っていそうな神官を呼んで。
❹穏やかだ。静かだ。
《徒然草・二三四》 「うららかに言ひ聞かせたらむはおとなしく聞こえなまし」
《訳》
はっきりと言い聞かせたら、穏やかにきっと聞こえるだろうに。
おとなだ・つ【大人立つ】🔗⭐🔉振
おとな・ぶ【大人ぶ】🔗⭐🔉振
おとなおとな・し【大人大人し】 形容詞・シク活用🔗⭐🔉振
おとなおとな・し【大人大人し】 形容詞・シク活用
形式名 活用形 下接語例
未然形 おとなおとな・(しく) {ズ}
おとなおとな・しから
連用形 おとなおとな・しく {ナル/ケリ}
おとなおとな・しかり
終止形 おとなおとな・し {。}
連体形 おとなおとな・しき {トキ}
おとなおとな・しかる
已然形 おとなおとな・しけれ {ドモ・バ}
命令形 おとなおとな・しかれ {。}
おとな・し【大人し】 形容詞・シク活用🔗⭐🔉振
おとな・し【大人し】 形容詞・シク活用
形式名 活用形 下接語例
未然形 おとな・(しく) {ズ}
おとな・しから
連用形 おとな・しく {ナル/ケリ}
おとな・しかり
終止形 おとな・し {。}
連体形 おとな・しき {トキ}
おとな・しかる
已然形 おとな・しけれ {ドモ・バ}
命令形 おとな・しかれ {。}
おとなだ・つ【大人立つ】 自動詞・タ行四段活用🔗⭐🔉振
おとなだ・つ【大人立つ】 自動詞・タ行四段活用
形式名 活用形 下接語例
未然形 おとなだ・た {ズ}
連用形 おとなだ・ち {タリ}
終止形 おとなだ・つ {。}
連体形 おとなだ・つ {トキ}
已然形 おとなだ・て {ドモ・バ}
命令形 おとなだ・て {。}
・連用形は音便形になることもある。
おとな・ぶ【大人ぶ】 自動詞・バ行上二段活用🔗⭐🔉振
おとな・ぶ【大人ぶ】 自動詞・バ行上二段活用
形式名 活用形 下接語例
未然形 おとな・び {ズ}
連用形 おとな・び {タリ}
終止形 おとな・ぶ {。}
連体形 おとな・ぶる {トキ}
已然形 おとな・ぶれ {ドモ・バ}
命令形 おとな・びよ {。}
学研古語辞典に「大人」で始まるの検索結果 1-10。