へいけものがたり【平家物語】🔗⭐🔉振
へいけものがたり【平家物語】
軍記物語。十二巻(流布本)。『徒然草(ツレツ゛レク゛サ)』の説く信濃前司行長(シナノノセ゛ンシ゛ユキナカ゛)作者説などがあるが作者未詳。十三世紀前半に原型が成立。その成長過程は複雑で、多くの異本群が存在する。その一部は「平曲」として琵琶(ヒ゛ワ)法師によって語られた。治承・寿永の内乱を中心に、多くの挿話(ソウワ)を交え、平家一門の興亡を描いた作品。諸行無常・欣求(コ゛ンク゛)浄土の仏教的無常観を基調とするが、一方、たくましく勃興(ホ゛ッコウ)しつつある武士階級の姿が叙事詩的に描かれる。文章は七五調を交えた流麗な和漢混交文。中世軍記物語の代表的作品で、後代の文学に大きな影響を与えた。
〔古典文学辞典 書名編〕
学研古語辞典 ページ 2430 での【平家物語】単語。