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腰椎捻挫[ヨウツイネンザ]🔗🔉

腰椎捻挫[ヨウツイネンザ] 【英】lumbar spine sprain →腰痛症

腰椎麻酔[ヨウツイマスイ]🔗🔉

腰椎麻酔[ヨウツイマスイ] 【英】lumbar anesthesia =脊椎麻酔

腰痛症[ヨウツウショウ]🔗🔉

腰痛症[ヨウツウショウ] 【英】low back pain 【独】Lumbago 【仏】lumbago 運動時あるいは安静時に腰部に痛みを感じる疾患の総称である.腰痛は,立位で腰部を酷使する人間の宿命的疾患といわれている.腰痛の発生原因は様々なものがあるが,それらを要約すると次のようなものである.退行変性に基づくもの,骨代謝異常,外傷,炎症,腫瘍,そのほか静力学的要因で起こるものなどである.退行変性が基盤にあって腰痛を発生する最も多い疾患は,腰椎椎間板ヘルニアherniated nucleus pulposus, Bandscheibenvorfallである.椎間板ヘルニアは変性椎間板が線維輪の破綻部より後方に突出するため,腰痛と下肢への放散痛(坐骨神経痛)を訴えるのが特徴である.また腰椎の可動制限が著明で下腿から足部にかけて筋力低下,知覚障害を伴うことがある.老化のため椎間板の弾性が失われると,相接する椎体周辺部に機械的刺激が加わり骨棘を形成する.これは変形性脊椎症と呼ばれ腰痛の原因になる.その他腰椎すべり症(脊椎すべり症)や椎間関節性腰痛などがある.骨代謝異常に基づくものとして脊椎骨粗鬆症がある.閉経後の中年女性や老人に多く,脊椎の微小骨折のため腰痛を発生する.外傷性腰痛は椎体圧迫骨折が最も多く,次に椎体横突起骨折などがある.腰椎捻挫lumbar spine sprain,Torsion der Lendenwirbelsule(いわゆるぎっくり腰acute low back pain,Lumbago, Hexenschuss)も外傷性腰痛に含まれる.炎症性腰痛には化膿性脊椎炎(椎間板炎を含む)や強直性脊椎炎がある.最近ではまれであるが,結核性脊椎炎(カリエス)も忘れてはならない.腫瘍は血管腫骨髄腫が代表的である.老人にはしばしば悪性腫瘍の脊椎転移があるので見逃してはならない.このほか明らかな原因疾患が認められず,腰筋の疲労や不良姿勢が原因と考えられる静力学的腰痛がある.

南山堂医学大辞典 ページ 7692