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ヤッフェ法[ヤッフェホウ]🔗🔉

ヤッフェ法[ヤッフェホウ] 【英】Jaff's method 【独】Jaff-Methode 【仏】mthode de Jaff クレアチニンcreatinineの活性メチレン基がアルカリ性下でピクリン酸と反応し紅色を呈する反応(Jaff反応)をFolinが体液中のクレアチニンの定量に用いた測定法である.本反応はクレアチニンに特異的な反応でなくアセトン体,アスコルビン酸,ブドウ糖などとも反応するので酵素法に対して若干高値となる.これらの物質は血球中に多く存在するが,尿中ではクレアチニンのみであるという.血清は除タンパク液,尿は蒸留水で希釈(100〜200倍)して使用する.ピクリン酸以外に1,3,5-トリニトロベンゼンなども反応するが呈色は弱い(Max Jaffはドイツの生理化学者,1841-1911).

野兎病[ヤトビョウ]🔗🔉

野兎病[ヤトビョウ] 【英】tularemia 【独】Tularmie 【仏】tularmie 《同義語》大原病Ohara disease,ツラレミア  Francisella tularensisにより起こる人畜共通疾患である.ヒトには野兎,リス,ネズミなどより直接に,あるいは汚染した水を飲むか,サシバエ,ダニを介して感染する.ヒトからヒトへの感染はまれである.潜伏期は3〜10日で,発熱,頭痛,倦怠で始まり,皮膚,眼,上気道などの感染局所に潰瘍,リンパ節の腫脹をきたす(腺腫型,結膜炎型).経口のときはチフス型となる.菌の分離にはThayer-Martin培地などが用いられる.そのほか,モルモットを用いた感染実験や皮内および血清凝集反応(ただしブルセラと交差反応あり)で抗体を測定するか,蛍光抗体法で抗原を同定して診断する.治療はストレプトマイシンがよく効く.わが国ではまれな疾患となった(大原八郎,1882-1943).→野兎病菌

南山堂医学大辞典 ページ 7599