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ブレロック・トーシック手術[ブレロックトーシックシュジュツ]🔗🔉

ブレロック・トーシック手術[ブレロックトーシックシュジュツ] 【英】Blalock-Taussig operation 【独】Blalock-Taussig Operation 【仏】opration de Blalock-Taussig 《同義語》鎖骨下動脈‐肺動脈吻合術subclavian artery-pulmonary artery anastomosis 肺動脈狭窄ないし閉鎖や心内右→左短絡によりチアノーゼを呈する先天性疾患に対し,鎖骨下動脈と肺動脈を吻合する術式で,1945年にA. BlalockとH. B. Taussigが発表した.左右どちらの鎖骨下動脈を使用するかは,術前の血管造影における血管の太さと走向によって決めるが,解剖学的位置関係からは正常大動脈例では右側,左大動脈弓例では左側の鎖骨下動脈を用いた方が容易である.本手術の目的は肺血流量を増加させて動脈血酸素飽和度を上げることにあるので,あまり細い吻合口では効果的でないため,代用血管を使用する方がよい.しかし吻合口が大きすぎると,肺血流が増加しすぎてかえって悪影響を及ぼすこともある.本法は乳幼児期のファロー四徴症,大血管転位症などの姑息的手術として広く行われており,ウォーターストン手術ポッツ手術など,他の短絡手術shunt operationに比べて将来根治手術の際の切断が容易である(Albred Blalockはアメリカの外科医,1899-1964;Helen Brooke Taussigはアメリカの小児科医,1898-1986).

南山堂医学大辞典 ページ 6757