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S状結腸過長症[エスジョウケッチョウカチョウショウ]🔗🔉

S状結腸過長症[エスジョウケッチョウカチョウショウ] 【英】redundancy of sigmoid colon 【独】Langsigmoideum 【仏】dolichosigmo de 【ラ】sigma elongatum mobile S状結腸sigmoid colonは生理的に移動性を有するが,とくにその長さと移動性が過剰に大きい場合をS状結腸過長症あるいは移動性長S状結腸症と称する.中年以後の女性に多くみられ,便秘のほか腹部膨満,腹鳴,放屁などガスの貯留による症状と腹痛を訴えることが多い.しかしS状結腸過長症が存在しても無症状に経過することも多く,これらの症状は腸神経系の障害,過長腸管の変位,捻転,腸管の炎症,腸間膜の癒着,瘢痕化などがこれに加わって腸内容の通過障害により出現するものと思われる.診断はX線検査によりS状結腸の過長とその移動性を証明することでなされる.〔治療〕多くの場合,対症的に行われ便通調整ならびに食事療法が主である.しかし軸捻転を起こした場合は外科的手術適応となり得るので,経過観察には注意を要する.

S状結腸鏡検査法[エスジョウケッチョウキョウケンサホウ]🔗🔉

S状結腸鏡検査法[エスジョウケッチョウキョウケンサホウ] 【英】sigmoidoscopy 【独】Sigmoskopie 【仏】sigmo doscopie 《同義語》ロマノスコピーromanoscopy 上部直腸からS状結腸にかけての病変をS状結腸鏡sigmoidoscope(直腸鏡romanoscopeともいう)を用いて直視観察する検査法であり,病変部の内視鏡的生検と組み合わせて施行されることが多い.適当な下剤の投与と浣腸により下部腸管を空虚にしたのち被検者をシムズ体位Sims positionあるいは砕石位として肛門よりS状結腸鏡を挿入し,徐々に空気を送入して直腸からS状結腸を拡張させながら腸管内腔を直視しつつS状結腸鏡を深部に進めて行く.肘膝位にて行うとS状結腸が下垂伸展されるのでS状結腸鏡を下行結腸との境あたりまで挿入できるとしてこの体位を奨める者もある.大腸癌の75%はS状結腸鏡の到達範囲に発生するものであり,また,潰瘍性大腸炎などもこの部分に初発することが多いので,本法は臨床上きわめて大切な検査法であるが,従来は剛性のStrauss型のものが使用されていたために被検者の苦痛が強く,しだいに大腸ファイバースコープfiberoptic colonoscope, fiberoptisches Kolonoskopによる検査法に変わりつつある.

南山堂医学大辞典 ページ 669