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尿管結石[ニョウカンケッセキ]🔗🔉

尿管結石[ニョウカンケッセキ] 【英】ureteral calculus =尿管結石症

尿管結石症[ニョウカンケッセキショウ]🔗🔉

尿管結石症[ニョウカンケッセキショウ] 【英】ureteral lithiasis 【独】Ureterstein 【仏】calculurtral 《同義語》尿管結石ureteral calculus, ureter stone 尿路結石〔症〕の一つで,腎で産生された結石(腎結石renal stone)が尿流とともに尿管内に下降し,嵌入したものである.腎盂尿管移行部,総腸骨動脈との交差部,尿管膀胱移行部に多い.〔症状〕 結石による尿流障害に基づく側腹部痛,腎部痛であるが,多くは仙痛発作として発症し,悪心,嘔吐,顔面蒼白,冷汗などをしばしば伴う.しかし,鈍痛のこともある.疼痛に伴って,肉眼的血尿がみられるが,発作のないときには多くは顕微鏡的血尿が持続する.大きさが10mm以下の小結石の場合には,尿中に約80%は自然排出されるので,結石の排出も症状の一つである.〔診断〕 症状と,検尿により赤血球を認めること,腎・尿管・膀胱部単純撮影で,尿管走行部に一致した石灰化像を認め,静脈性腎盂造影にて,それより上部の腎盂尿管の拡張を認めることなどによるが,尿酸結石やシスチン結石は,X線透過性のため,逆行性腎盂造影が必要となる.〔鑑別を要する疾患〕 腎盂腫瘍尿管腫瘍腎結石,腎乳頭壊死,腎梗塞急性膵炎胆石症,イレウス(腸閉塞症),急性虫垂炎,卵巣茎捻転,子宮外妊娠などがある.〔治療〕 疼痛時には鎮痛・鎮痙薬の投与を行うことは論をまたないが,小結石で水腎症などの腎機能障害を惹起していないときには,利尿をはかり,薬物療法を行って自然排出を促す.しかし,水腎症を生じ排石不可能と思われる場合は,尿管切石〔術〕ureterolithotomyを施行するが,非観血的療法として体外衝撃波結石破砕術extracorporeal shock wave lithotripsy(ESWL)や,経皮的腎尿管切石術percutaneous nephroureterolithotomy(PNL)なども行われる.

南山堂医学大辞典 ページ 5682