内反下腿[ナイハンカタイ]🔗⭐🔉振
内反下腿[ナイハンカタイ]
【英】crus varus
【独】Crus varus
【仏】crus varus
【ラ】crus varus
《同義語》内反脛骨tibia vara, osteo chondrosis deformans tibiae
乳幼児にみられる内反膝*(O脚)はほとんど内反下腿によるもので,2歳半くらいまでは正常(生理的なもの)である.このほかにブラウント病Blount diseaseによる内反下腿やくる(佝僂)病*によるもの,外傷により骨端線の内側を障害されて二次的に発生するものなどがある.Blount病は脛骨近位骨端線内側の発育異常による内反脛骨である.幼児型と少年期のものがあり,前者は1〜2歳で後者は6〜12歳に発症する.女子に比較的多く幼児型は両側にみられることが多い.
内反脛骨[ナイハンケイコツ]🔗⭐🔉振
内反脛骨[ナイハンケイコツ]
【ラ】tibia vara
=内反下腿
内反股[ナイハンコ]🔗⭐🔉振
内反股[ナイハンコ]
【英】coxa vara
【独】Coxa vara
【仏】coxa vara
【ラ】coxa vara
《同義語》内弯曲股,股内反
大腿骨頚部が骨幹部と前額面でなす角(頚体角collodiaphyseal angle)は成人で約130°であるが,この角度が異常に小さくなっているものをいう.先天性,外傷性,内分泌障害性などのものがあるが,大転子高位,脚短縮,トレンデレンブルグ現象*Trendelenburg phenomenonなどがみられることが多い.
内反膝[ナイハンシツ]🔗⭐🔉振
内反膝[ナイハンシツ]
【英】genu varum, bow-legs
【独】Genu varum
【仏】genu varum, jambes arqu
es
《同義語》O脚O-Bein
膝関節でFTA(femorotibial angle)(外反膝,下肢;→アラインメント)が外方開角で大きくなる状態である.このため大腿骨内側顆が接触せず,前方からみると両下肢がO字状になるのでO脚の別名がある.原因は先天性のものや,くる(佝僂)病*,Blount病,変形性膝関節症gonarthrosisの大部分のもの,外傷などがある.注意すべきことは出生時から2歳過ぎまでは生理的に内反膝があることで,この期間の病的なものとの鑑別には慎重でなければならない.

南山堂医学大辞典 ページ 5544。