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中心体[チュウシンタイ]🔗🔉

中心体[チュウシンタイ] 【英】central body, centrosome 【独】Zentralkrperchen ハイデンハインHaidenheinの鉄ヘマトキシリン染色陽性の小顆粒状ないし短桿状物質で,の近く,ゴルジ装置(内網装置)のなかにみられる.電顕的に中心子centriole,Zentriolenと呼ばれる小体が2個集まって構成される.中心子は直径0.2 μm,長さ0.4 μmの円筒状,電子密度の高い壁は3本を1群として縦走する微細管9群からなる.中心子は有糸分裂前期に2個ずつ2組に分かれて細胞の両極へ移動し,やがて紡錘糸が付着する.

中心動脈[チュウシンドウミャク]🔗🔉

中心動脈[チュウシンドウミャク] 【英】central artery →莢動脈

中心融像[チュウシンユウゾウ]🔗🔉

中心融像[チュウシンユウゾウ] 【英】central fusion →融像

中心粒[チュウシンリュウ]🔗🔉

中心粒[チュウシンリュウ] 【英】centriole →中心小体

虫垂[チュウスイ]🔗🔉

虫垂[チュウスイ] 【英】appendix 【独】Appendix, Wurmfortsatz 【仏】appendice 【ラ】processus vermiformis 《同義語》虫様突起vermiform process, appendice vermiculaire,虫様垂vermiform fold, Wurmfortsazfalte, pli vermiculaire 盲腸底部に突起状に付着する細い管腔を有する器官で,その先端は盲端となっている.全周を腹膜が覆い虫垂間膜に続いている.長さは平均8〜10cm,直径は盲腸入口部で5〜10mmとされている.右下腹部に位置し,多くは盲腸の前方より後内方に向かっている.組織学的には粘膜層,粘膜下層,筋層,漿膜に分けられ,粘膜固有層から粘膜下層にはリンパ濾胞が多数みられる.このリンパ濾胞は胎児6ヵ月頃より発生するが,乳児期より徐々に増加し,青年期には最多となり,30歳をすぎると急に減少し,60歳以後は萎縮して痕跡的となる.リンパ濾胞が何らかの原因で急激に増生すると内腔が閉塞され,虫垂炎が発症する.神経支配は副交感神経が迷走神経,交感神経が腹腔神経節から神経線維をうけ,血管は上腸間膜動静脈の分枝である回盲動静脈から分枝を受けている.ヒトについては重要な生理作用,機能を有しているとの報告はみられていない.

南山堂医学大辞典 ページ 4938