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大腸バランチジウム[ダイチョウバランチジウム]🔗🔉

大腸バランチジウム[ダイチョウバランチジウム] 【ラ】Balantidium coli 繊毛虫類Ciliataに属する原虫で,大腸バランチジウム症balantidiasis,balantidosisの病原体.感染は世界各地のブタにみられるが非病原性である.しかし,ヒトに感染して大腸粘膜に潰瘍を形成すれば,粘血便や体重減少を起こす.本虫の栄養型は長径50〜100 μm,幅40〜60μmで体表が線(繊)毛におおわれ,活発に運動する.体には細胞口,食胞,収縮胞,大核,小核などを有し下痢便中に,嚢子は径45〜60 μmの大きさで有形便中に排出される.治療にはメトロニダゾールが有効である.

大腸ファイバースコープ[ダイチョウファイバースコープ]🔗🔉

大腸ファイバースコープ[ダイチョウファイバースコープ] 【英】fiberoptic colonoscope →S状結腸鏡検査法

大腸ポリープ[ダイチョウポリープ]🔗🔉

大腸ポリープ[ダイチョウポリープ] 【英】polyp of the colon 【独】Kolonpolyp, Dickdarmpolyp 【仏】polype du clon, polype colique 大腸ポリープはわが国において増加する傾向がみられており,男女比は2:1,年齢別分布は大腸癌と同様に加齢とともに出現頻度が増す.部位別分布は臨床例では直腸,S状結腸に多いが,剖検例では大腸のほぼ全域に分布している.肉眼形態では多くは有茎ないし亜有茎である.病理組織学的には,腺腫性(腺腫,家族性大腸ポリポーシス),過誤腫性(若年性ポリープ,ポイツ・イェガー症候群Peutz-Jeghers syndrome),炎症性ポリープ,その他に大別される.大腸ポリープの大部分を占める腺腫ではしばしば癌の存在がみられる.多くは無症状であり,大腸X線検査および大腸ファイバースコープで診断される.〔治療〕主に内視鏡的ポリペクトミーが行われるが,ポリペクトミーが困難な症例や生検後断端に癌を認めるもの,粘膜下浸潤のあるものに対しては腸管切除,リンパ節郭清を行う必要がある.ポリポーシスpolyposisに対しては,大腸全摘,亜全摘などが行われる.

南山堂医学大辞典 ページ 4646