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スメグマ菌[スメグマキン]🔗🔉

スメグマ菌[スメグマキン] 【ラ】Mycobacterium smegmatis 《同義語》恥垢菌 結核菌と同じ抗酸菌(mycobacteria)の一つで,非病原性である.増殖は速く,数日でコロニーをつくる.25〜45℃で増殖するが,52℃では増えない.R型のコロニーをつくる.スメグマsmegma(恥垢)に常在するのでこの名がある.耳垢,皮膚からも分離され,また,土や池の水からも分離されることがある.泌尿器結核では,結核菌との鑑別が必要である.

スメリー🔗🔉

スメリー William Smellie(1697-1763),イギリスの産科医.いろいろの鉗子(スメリー鉗子S.'s forceps),穿頭鋏(S.'s scissors)を工夫.殿位胎児の娩出法(殿部と体幹とが娩出した後,右手を項部にかけ左手の示指を口腔内に挿入して胎児をひき出すVeit-Smellie-Handgriffおよび示指と中指を直腸内に挿入し,陣痛間欠時に児頭を下方に押す(S.-Handgriff)などを創案.

スモッグ🔗🔉

スモッグ 【英】smog 【独】Smog 【仏】smog smoke(煙)とfog(霧)との合成語で,煤煙で汚れている霧を意味するが,気象観測では明確な取り決めがない.1905年にロンドンで開催された公衆衛生会議で初めて用いられた言語とされ,石炭暖房によるロンドン型大気汚染を表現した通俗語である.その後,自動車の排気ガスを要因とするロサンゼルス型大気汚染による視程障害現象を報道関係者がスモッグと呼んでから広く用いられるようになった.一般には,雨や雪を除き視程2 km以下の視程障害現象をスモッグとしたいとするが,霧や煙霧hazeとの区別も明らかでなく,まだ無理があるようである.東京や大阪でいわれるスモッグは,ロンドン型とロサンゼルス型の2種のスモッグの中間型であろう.いずれにしろ,科学論文には用いないように国際的な勧告があるとされている.→光化学スモッグ大気汚染

南山堂医学大辞典 ページ 4050