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硬化療法[コウカリョウホウ]🔗🔉

硬化療法[コウカリョウホウ] 【英】sclerosing therapy →脱肛

高カルシウム血症[コウカルシウムケッショウ]🔗🔉

高カルシウム血症[コウカルシウムケッショウ] 【英】hypercalcemia 【独】Hyperkalzmie 【仏】hypercalcmie 血清カルシウムが正常上限を超える血清カルシウム値をみる場合をいう.正常上限は10.1mg/dLであり,常に10.3mg/dL以上であれば高カルシウム血症を疑い,10.5mg/dL以上であれば確実である.イオン化カルシウムは血清総カルシウムの約47%を占めるが,臨床的にはイオン化カルシウムの変動が問題で,5.0mg/dL以上が高カルシウム血症に相当する.血清タンパクのうち,グロブリンもカルシウムを結合するのでグロブリンが増加する骨髄腫で,総カルシウム上昇の一因となる.悪性腫瘍に伴うものがもっとも多く,原発性副甲状腺機能亢進症がこれにつぐ.その他,副腎不全,甲状腺機能亢進症サルコイドーシス,不動性骨粗鬆症,ビタミンD中毒などが原因となる.悪性腫瘍に伴うものを悪性高カルシウム血症という.腎濃縮障害により口渇,多飲,多尿,尿中カルシウム増加,腎結石,消化器症状として悪心,嘔吐,神経症状として不安神経症状より昏睡にいたる種々段階の症状,心電図QT短縮,不整脈,ショックなどをみる.

高カルシウム〔血症性〕腎症[コウカルシウムケッショウセイジンショウ]🔗🔉

高カルシウム〔血症性〕腎症[コウカルシウムケッショウセイジンショウ] 【英】hypercalcemic nephropathy 【独】hyperkalzmische Nephropathie 【仏】nphropathie hypercalcmique 高カルシウム血症副甲状腺機能亢進症多発性骨髄腫,悪性腫瘍の骨転移,サルコイドーシスビタミンD過剰症など多様な原因で発症する.腎障害は急性型と慢性型に大別される.急性型では抗利尿ホルモン不応性の多尿,尿細管でのナトリウム,マグネシウム,リンの再吸収障害,糸球体濾過係数の低下による糸球体濾過値の減少,血管収縮による腎血流量の低下と血圧上昇がみられ,臨床的には脱水,体液量減少,急性腎不全として現れる.慢性型ではカルシウムが近位および遠位尿細管細胞内および尿細管基底膜に沈着し,しだいにネフロン荒廃をきたして慢性尿細管間質性腎炎像を呈するにいたる.同時にしばしば反復性腎結石症,または腎髄質部のカルシウム沈着による腎石灰化症nephrocalcinosis(腎石灰沈着症)を示す.高カルシウム血症の是正法として生理食塩液,ループ利尿薬,ステロイド,カルシトニン投与があり,急性型腎障害は可逆性であるが慢性型は不可逆性である.

南山堂医学大辞典 ページ 2308