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癌壊死因子[ガンエシインシ]🔗🔉

癌壊死因子[ガンエシインシ] 【英】tumor necrosis factor =TNF

肝炎[カンエン]🔗🔉

肝炎[カンエン] 【英】hepatitis 【独】Hepatitis 【仏】hpatite 肝臓のびまん性の炎症性疾患であり,その原因,重症度,病期によって臨床像や病理組織学的所見に著しい差異がみられる.原因はさまざまであり,肝炎ウイルスによるウイルス性肝炎,飲酒によるアルコール性肝炎,薬物による薬物性肝炎(薬剤〔起因〕性肝障害)および自己免疫機序による自己免疫性肝炎などが主なものであるが,そのほかにも,EBウイルスEpstein-Barr virus,サイトメガロウイルスcytomegalovirus,腸チフスブルセラ Brucella赤痢アメーバ,Weil病(黄疸出血性レプトスピラ症)なども肝炎を呈してくる.重症度や病期によって肝炎は急性肝炎劇症肝炎亜急性肝炎持続性肝炎慢性肝炎などに分類される.原因となるウイルス感染や自己免疫機序が持続すると慢性化する.病理組織学的には肝細胞の変性・壊死が起こるが,その程度は原因,重症度,病期によってさまざまである.クッパー細胞の増生や腫大,門脈域や小葉内の細胞浸潤などもみられる.このほか,胆汁色素の沈着や胆栓など胆汁うっ滞の所見,肝細胞の再生,さらには慢性化すると線維の増生を伴ってくる.臨床像としては炎症の強い時期には肝腫大,肝の圧痛および叩打痛,黄疸などを伴う.劇症肝炎や亜急性肝炎では肝は次第に縮小してくる.慢性化し,肝線維化を伴ってくると肝臓は次第に硬度を増してくる.

南山堂医学大辞典 ページ 1292