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温熱療法[オンネツリョウホウ1]🔗🔉

温熱療法[オンネツリョウホウ1] 【英】thermotherapy 【独】Thermotherapie 【仏】thermothrapie 温熱を利用した物理療法には,伝導熱を利用した温罨法,ホットパックhot pack,パラフィン浴paraffin bathなど,輻射熱を利用した赤外線照射,熱気浴(熱気療法)など,高周波を利用した超短波,極超短波などの電気療法水治療法としての巻包法,圧注法,温浴などがある.温熱効果としては,末梢循環改善,心拍出量増大,発汗促進,新陳代謝促進,筋緊張緩和,鎮痛作用などがある.一般に高温刺激により,初期に交感神経緊張と心拍出量増加に伴う血圧上昇がみられ,次いで末梢血管拡張により血圧は降下し,腎においても初期に腎血流は増大するが,次いで抗利尿ホルモンの分泌増大を伴い尿量は減少するとされる.したがって心不全傾向を有する患者への適応は慎重を要する.また,閉塞性動脈疾患で,四肢皮膚温が低下している場合に末梢の新陳代謝促進に対する末梢への血流供給が妨げられて症状の増悪がみられることがあるので注意を要する.多発性硬化症でも,温熱は再燃や増悪因子である.→罨法ハイパーサーミア

南山堂医学大辞典 ページ 952 での温熱療法[オンネツリョウホウ1]単語。