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オゾン🔗🔉

オゾン 【英】ozone 【独】Ozon 【仏】ozone 分子式O,分子量48の常温で無色の特異な臭気をもつガス.水に難溶で,自然に分解して酸素となる.強い酸化性を有し,成層圏大気中に数ppm存在し,太陽からの強い紫外線を吸収し地上への到達を減少させる働きをしている.生物圏大気中では,太陽光の紫外線が二酸化窒素に作用しNOと活性酸素を作り,これがOと結合して形成される.炭化水素はこれを促進する(光化学スモッグphotochemical smog).産業職場では,溶接,電気メッキなどで発生する.かつては身体強壮作用が重視されたが,現在では大気汚染物質のオキシダントoxidantの 90%以上を占める物質として重視され,環境基準はオキシダントとして 1時間値 0.06 ppm,産業許容限度は 0.1 ppmとされている.有毒作用はSH基の酸化と不飽和脂肪酸の過酸化などフリーラジカル作用により,1 ppm以上で肺機能の低下,肺胞マクロファージの機能低下,気道感染力増加,長期曝露で肺気腫,気管支炎,肺線維症がみられることがある.

南山堂医学大辞典 ページ 909 でのオゾン単語。