MCHC[エムシーエッチシー]🔗⭐🔉振
MCHC[エムシーエッチシー]
【英】mean corpuscular hemoglobin concentration
《同義語》平均赤血球血色素濃度
ウィントローブ平均赤血球指数*Wintrobe's mean erythrocyte indicesの一つ.単位容積赤血球当たりの血色素量,つまり赤血球中の血色素濃度の平均値を表し,血色素濃度とヘマトクリットから次式によって計算する.
→式
正常値は31〜36 g/dLである.赤血球1個当たりに含まれる血色素量の平均値を意味するMCH*と混同してはならない.例えば,悪性貧血*pernicious anemiaなどの巨赤芽球性貧血*megaloblastic anemiaでは,MCHが高値を呈してもMCHCは正常域にとどまる.すなわち,赤血球のサイズが大きくなるのでその中に含まれる血色素の量は当然増加するが,濃度は上昇しない.36 g/dLは血色素の溶解度上限に近く,赤血球は正常ですでに血色素によって飽和されているとみなされる.事実,MCHCが上昇するのは遺伝性球状赤血球症などごく一部の疾患に限られる.

南山堂医学大辞典 ページ 776 での【MCHC[エムシーエッチシー]】単語。