輸血後肝炎[ユケツゴカンエン]🔗⭐🔉振
輸血後肝炎[ユケツゴカンエン]
【英】post-transfusion hepatitis
《同義語》血清肝炎serum hepatitis
血液や血液製剤の輸血に基づくウイルス性肝炎*をいう.原因ウイルスはB型肝炎ウイルス*hepatitis B virus(HBV)とC型肝炎ウイルス*hepatitis C virus(HCV)とがある.血中のウイルスマーカー測定系が普及して,献血時の検査が徹底してきたので,B型,C型ともに発生頻度は激減した.一過性感染としての急性肝炎となって1〜数ヵ月で治癒するが,C型の一部は経過が遷延して慢性肝炎に移行することが多い.わが国では,過去に肺結核手術と胃潰瘍切除手術とで輸血が頻繁に行われた時代があり,現在のC型慢性肝疾患患者の半数を占めている.輸血後のC型肝炎*では徐々に発症することが多く,症状も他の型の急性ウイルス性肝炎に比べて軽く,検査所見についても異常値の程度が軽度である傾向にある.慢性肝炎*や肝硬変*へと進展する例も多い.
南山堂医学大辞典 ページ 7647 での【輸血後肝炎[ユケツゴカンエン]】単語。