野兎病[ヤトビョウ]🔗⭐🔉振
野兎病[ヤトビョウ]
【英】tularemia
【独】Tular
mie
【仏】tular
mie
《同義語》大原病Ohara disease,ツラレミア
Francisella tularensisにより起こる人畜共通疾患である.ヒトには野兎,リス,ネズミなどより直接に,あるいは汚染した水を飲むか,サシバエ,ダニを介して感染する.ヒトからヒトへの感染はまれである.潜伏期は3〜10日で,発熱,頭痛,倦怠で始まり,皮膚,眼,上気道などの感染局所に潰瘍,リンパ節の腫脹をきたす(腺腫型,結膜炎型).経口のときはチフス型となる.菌の分離にはThayer-Martin培地などが用いられる.そのほか,モルモットを用いた感染実験や皮内および血清凝集反応(ただしブルセラ*と交差反応あり)で抗体を測定するか,蛍光抗体法で抗原を同定して診断する.治療はストレプトマイシン*がよく効く.わが国ではまれな疾患となった(大原八郎,1882-1943).→野兎病菌


南山堂医学大辞典 ページ 7599 での【野兎病[ヤトビョウ]】単語。