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母斑症[ボハンショウ]🔗🔉

母斑症[ボハンショウ] 【英】phacomatosis 【独】Phakomatose 【仏】phacomatose van der Hoeve(1933)により定義された概念であるが,現在は「皮膚と皮膚以外の器官にわたって,母斑性病変(多少とも動きを呈する組織奇形)が多発して,一つのまとまった病像を呈する疾患(一種の症候群)」と定義される(川村).病理発生的には,胎生初期に神経堤neural crestもしくは間葉系の体細胞に突然変異が起こったものと考えられる.含まれる疾患には, 1)全身性母斑症:(1) Bourneville-Pringle母斑症(ブルヌヴィーユ病,結節硬化症),(2) Recklinghausen母斑症(レックリングハウゼン病,神経線維腫症),(3) Hippel-Lindau母斑症(ヒッペル・リンドウ病),(4) 血管腫症(オスラー病Osler disease,青色ゴムまり様母斑症候群blue-rubber-bleb nevus syndromeなど),(5) mlanoses neurocutanes(神経皮膚黒色症),(6) ポイツ・イェガー症候群Peutz-Jeghers syndrome,(7) 色素血管母斑症,(8) Albright症候群,(9) 基底細胞母斑症候群,(10) 色素失調症, 2)局所性母斑症:(1) スタージ・ウェーバー症候群Sturge-Weber syndrome,(2) クリッペル・ウェーバー症候群Klippel-Weber syndrome,(3) マフッチ症候群Maffucci's syndrome,(4) 眼上顎褐青色母斑(太田母斑)がある.

南山堂医学大辞典 ページ 7141 での母斑症[ボハンショウ]単語。