ペスト菌[ペストキン]🔗⭐🔉振
ペスト菌[ペストキン]
【英】pest bacillus
【独】Pestbazillus
【仏】bacille de la peste
【ラ】Yersinia pestis
ペスト菌は腸内細菌科に属し,ペストplagueの病原体である.1.0×2.0 μmのグラム陰性の卵円形の桿菌であるが,退行形involution formが生じやすい.しばしば極染色性polar stainを示す.生体内あるいは37℃で培養すると菌体周囲に莢膜様のエンベロープenvelopeが認められる.通性嫌気性菌で,発育至適温度は27〜28℃,発育はやや遅い.ペストは齧歯類(とくにネズミ)に流行する伝染病で,ペスト菌保有ネズミを吸血したノミ,主としてケオプスネズミノミ(→ノミ)を介してヒトに感染する.臨床的に腺ペストと肺ペストに大別される.ストレプトマイシン*,テトラサイクリン*が有効である.ペストは輸入伝染病で,わが国には存在しない.→ペスト
南山堂医学大辞典 ページ 6870 での【ペスト菌[ペストキン]】単語。