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ブルンネル腺[ブルンネルセン]🔗🔉

ブルンネル腺[ブルンネルセン] 【英】Brunner's gland 【独】Brunner-Drse 【仏】glande de Brunner 《同義語》十二指腸腺glandulae duodenales 十二指腸の粘膜下組織に存在する粘液腺で,哺乳類のみにみられる.幽門部から大十二指腸乳頭までに分布し,十二指腸下端部ではほとんど認められない.この腺は管状胞状腺で,その導管は粘膜筋板を貫いて腸腺(リーベルキューン腺Lieberkhn's gland)の腺底に開口する.終末部や導管にしばしばパネート細胞や基底顆粒細胞が存在している.腺細胞を電子顕微鏡でみると,多数のミトコンドリア粗面小胞体,発達したゴルジ装置(内網装置),電子密な分泌顆粒の存在などが特徴的である.透明,粘稠なアルカリ性(pH 8.2〜9.3)分泌物によって胃酸による十二指腸粘膜の浸蝕を保護する.また分泌液には胃酸によって活性化するタンパク分解酵素や,トリプシノーゲントリプシンに変えるエンテロキナーゼenterokinase,そして,抗潰瘍作用のあるウロガストロンurogastroneなどが含まれる.腺細胞はPAS染色陽性である(Johann Conrad Brunnerはスイスの解剖学者,1653-1727).

南山堂医学大辞典 ページ 6745 でのブルンネル腺[ブルンネルセン]単語。