S状結腸鏡検査法[エスジョウケッチョウキョウケンサホウ]🔗⭐🔉振
S状結腸鏡検査法[エスジョウケッチョウキョウケンサホウ]
【英】sigmoidoscopy
【独】Sigmoskopie
【仏】sigmo
doscopie
《同義語》ロマノスコピーromanoscopy
上部直腸からS状結腸にかけての病変をS状結腸鏡sigmoidoscope(直腸鏡*romanoscopeともいう)を用いて直視観察する検査法であり,病変部の内視鏡的生検と組み合わせて施行されることが多い.適当な下剤の投与と浣腸により下部腸管を空虚にしたのち被検者をシムズ体位Sims positionあるいは砕石位*として肛門よりS状結腸鏡を挿入し,徐々に空気を送入して直腸からS状結腸を拡張させながら腸管内腔を直視しつつS状結腸鏡を深部に進めて行く.肘膝位にて行うとS状結腸が下垂伸展されるのでS状結腸鏡を下行結腸との境あたりまで挿入できるとしてこの体位を奨める者もある.大腸癌*の75%はS状結腸鏡の到達範囲に発生するものであり,また,潰瘍性大腸炎*などもこの部分に初発することが多いので,本法は臨床上きわめて大切な検査法であるが,従来は剛性のStrauss型のものが使用されていたために被検者の苦痛が強く,しだいに大腸ファイバースコープfiberoptic colonoscope, fiberoptisches Kolonoskopによる検査法に変わりつつある.

南山堂医学大辞典 ページ 669 での【S状結腸鏡検査法[エスジョウケッチョウキョウケンサホウ]】単語。