副甲状腺機能亢進症[フクコウジョウセンキノウコウシンショウ]🔗⭐🔉振
副甲状腺機能亢進症[フクコウジョウセンキノウコウシンショウ]
【英】hyperparathyroidism
【独】Hyperparathyreoidismus
【仏】hyperparathro
disme
副甲状腺ホルモン(PTH)過剰分泌が持続的に生じ,そのために異常をきたす病態.原発性副甲状腺機能亢進症*は副甲状腺腫によるものが最も多く,ほかに過形成,癌によるものもある.副甲状腺以外の組織の悪性腫瘍から,PTH,またはPTH様物質が分泌される場合は偽性副甲状腺機能亢進症pseudohyperparathyroidismである.多発性内分泌腺腫(腫瘍)*(MEN)I型は膵ラ氏島のB細胞腫と非B細胞腫,下垂体腫瘍のほか,原発性副甲状腺機能亢進症を伴うものである.MENII型は多発性褐色細胞腫,甲状腺髄様癌に原発性副甲状腺機能亢進症を伴うものである.MENIII型はMENII型の中で神経線維腫症*を伴い,常染色体優性遺伝を示すものである.二次性副甲状腺機能亢進症*は,慢性に低カルシウム血症*があってPTH分泌亢進が持続するもので,慢性腎不全*,吸収不良症候群*,偽性副甲状腺機能低下症*,高カルシウム尿症*などが原因疾患である.原発性副甲状腺機能亢進症の症候は高カルシウム血症*,腎結石*,線維性骨炎などによるものである.二次性副甲状腺機能亢進症では線維性骨炎を生じ,慢性腎不全にみられる腎性骨ジストロフィー*において骨軟化症*とともに主要病変である.

南山堂医学大辞典 ページ 6573 での【副甲状腺機能亢進症[フクコウジョウセンキノウコウシンショウ]】単語。