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ファロー四徴症[ファローシチョウショウ]🔗🔉

ファロー四徴症[ファローシチョウショウ] 【英】tetralogy of Fallot 【独】Fallot-Tetralogie 【仏】ttralogie de Fallot 肺動脈狭窄,高位心室中隔欠損,大動脈の右方転位(騎乗)および右心室肥大の四病変を伴う先天性心疾患でFallotによって詳細な記述がなされた.チアノーゼ性先天性心疾患のうちでは最も多い.肺動脈狭窄による肺血流量の減少と心室における右→左短絡による動脈血酸素飽和度の低下がある.左・右心室の収縮期圧は等しい.チアノーゼ,太鼓ばち指(ばち状指),眼瞼結膜の充血がみられ,呼吸困難と運動制限が著明で,運動ののちにうずくまって(蹲踞squatting)休む.無酸素発作anoxic spellもしばしばみられる.赤血球増多を示す.胸骨左縁第3肋間付近に最強点をもつ収縮期雑音を聴き,この部で第2音は強勢である.X線像では肺野は明るく,左第2弓は陥凹し,心尖は挙上して鈍円となり,木靴型の心臓といわれる.心電図は右室肥大像を示す.外科的には肺動脈狭窄を除去し心室中隔欠損を閉鎖する根治手術が行われるが,場合により短絡手術(Blalock-Taussig,Potts,Waterston手術)やBrock手術などを行って,将来の根治手術にそなえることもある(tienne-Louis Arthur Fallotはフランスの医師,1850-1911).

南山堂医学大辞典 ページ 6495 でのファロー四徴症[ファローシチョウショウ]単語。