ビタミンB12[ビタミンビー12]🔗⭐🔉振
ビタミンB12[ビタミンビー12]
【英】vitamin B12(V. B12)
【独】Vitamin B12
【仏】vitamine B12
《同義語》シアノコバラミンcyanocobalamin
肝臓中の抗悪性貧血因子として発見,単離された.ビタミンB12という名称は狭義にはシアノコバラミン(C63H88CoN14O14P.分子量1,355.38.暗赤色の結晶.水にやや溶けにくい.吸湿性)をさすが,広義にはコバラミンcobalaminをさす.吸収されたビタミンB12類(シアノコバラミン,ヒドロキソコバラミン*,アクアコバラミンaquacobalaminなど)は,生体内で還元酵素によりビタミンB12Sに還元され,さらにアデノシル化あるいはメチル化されて補酵素型(アデノシルコバラミンadenosylcobalaminあるいはメチルコバラミン*)に変換され,生理活性を発揮する.肝臓に多量に含まれ,その大半がアデノシルコバラミンの形で存在する.生理作用は骨髄のDNA合成低下に拮抗する抗貧血因子としてだけではなく,水素移動を伴う酵素反応やメチル基転移反応に関与している.このビタミンは細菌によって作られ,動物はこれを利用する.食品では,ウシ肝臓のほか卵黄,魚肉中に多く含まれる.細菌のある種の菌株は非常に大量のビタミンB12を産生するので,本品はもっぱら発酵法によって製造されている.→造血薬
南山堂医学大辞典 ページ 6298 での【ビタミンB[ビタミンビー12]】単語。