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ヒスタミン🔗🔉

ヒスタミン 【英】histamine 【独】Histamin ヒスタミンはイミダゾール骨格にエチルアミンの側鎖を有する化合物で,生体内ではL-ヒスチジンからヒスチジン脱炭酸酵素により生ずる生理活性アミンの一つである.近位(中枢)および遠位(末梢)組織一般に存在し,多彩な薬理作用を発揮する.遠位(末梢)では抗原刺激により主に肥満細胞から遊離し,アレルギー反応あるいは血管拡張や血管透過性亢進といった炎症反応を介して,生体防御機構における局所免疫の調節の役割を果たす.また,胃粘膜においては,壁細胞から遊離し,胃酸分泌を促進する.一方,近位(中枢)では,細胞体が後部視床下部で結乳頭核を形成し,その神経線維を嗅球から脊髄に至る広い範囲に投影しているヒスタミン・ニューロン系の存在が知られ,神経調節物質あるいは神経ホルモンとしての作用が示唆されている.現在,ヒスタミン受容体histamine receptorとしてH, H, Hの3種のサブタイプの存在が知られている.

南山堂医学大辞典 ページ 6270 でのヒスタミン単語。