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汎血球減少〔症〕[ハンケッキュウゲンショウショウ]🔗🔉

汎血球減少〔症〕[ハンケッキュウゲンショウショウ] 【英】pancytopenia 【独】Panzytopnie 赤血球白血球血小板のいずれもが減少した状態である.汎血球減少を起こす基礎疾患は,1) 骨髄浸潤性疾患(急性白血病多発性骨髄腫,癌の骨髄転移,悪性リンパ腫骨髄線維症大理石骨病など),2) 脾腫を伴う疾患(うっ血性脾腫,悪性リンパ腫,先天性脂質代謝異常,感染症など),3)ビタミンB12あるいは葉酸欠乏,4) 全身性エリテマトーデス,5) 発作性夜間ヘモグロビン尿症,6) 再生不良性貧血,7) その他(不応性貧血,サルコイドーシス妊娠ブルセラ症,薬剤過敏症,心筋梗塞など)などである.病態から分類すると,1) 骨髄の多能性幹細胞の障害(それ自身の障害による再生不良性貧血,腫瘍の浸潤による障害),2) 骨髄の成熟障害つまり無効造血(ビタミンB12や葉酸欠乏など),3) 脾の貯留(うっ血性脾腫など),4) 破壊の亢進(全身性エリテマトーデスなど)に分けられる.しかし多くの疾患ではこのうち2つ以上の機序が関与している.

南山堂医学大辞典 ページ 6141 での汎血球減少[ハンケッキュウゲンショウショウ]単語。