粘液腺[ネンエキセン]🔗⭐🔉振
粘液腺[ネンエキセン]
【英】mucous gland
【独】Schleimdr
se
【仏】glande muqueuse
【ラ】glandula mucosa
粘液を分泌する外分泌腺であり,粘液細胞はヘマトキシリン・エオジン染色*標本では,核*は扁平で強く基底側におしつけられ,細胞質は粘液顆粒が色素に染まりにくいために明るくみえる.ムチン*というタンパク多糖体を分泌し,その分泌顆粒はPAS反応陽性である.次の4種の型で存在する. 1)杯細胞*goblet cells:上皮内に散在して単細胞腺をつくる細胞で,小腸*,大腸*,気管*にみられる. 2)表層粘液細胞surface mucous cells:胃粘膜の表面にみられ,腺腔をつくらずに広く展開する.分泌物は一般の粘液腺と異なり,塩酸に溶けず,粘膜を塩酸から守るのに都合よい.細胞質は染色性が弱い. 3)純粘液腺:腺の終末部が粘液性細胞からなり,食道粘膜などに存在する. 4)混合腺mixed gland:粘液性細胞とともに漿液性細胞が存在して異質腺を形成する.顎下腺,舌下腺,鼻腺などにみられる.

南山堂医学大辞典 ページ 5778 での【粘液腺[ネンエキセン]】単語。