ウォーターストン手術[ウォーターストンシュジュツ]🔗⭐🔉振
ウォーターストン手術[ウォーターストンシュジュツ]
【英】Waterston shunt
【独】Waterston-Operation
《同義語》上行大動脈-右肺動脈吻合術,セントラルシャントcentral shunt
上行大動脈-右肺動脈吻合術で,肺血流量の減少している先天性心疾患に対して,肺血流量を増加させる目的で行われる姑息的手術の一つである.同様の目的で行われるブレロック・トーシック手術*が胸腔内で行われるのに対し,本手術は心膜腔内で施行されるためcentral shuntと呼ばれることもある.また,1962年Waterstonによって記載された原法では,上大静脈の後方で吻合を行うものであったが,1966年Cooleyらは同じ吻合を上大静脈の内側で行うようにして多数例に応用して以来この手術が広く使用されるようになったため,ウォーターストン・クーリィ手術Waterston-Cooley shuntとも呼ばれる.本手術はブレロック・トーシック手術が比較的困難な乳児例に好んで用いられていたが,適正なサイズの吻合口を得ることに難点があり,さらに根治手術に際して吻合口を閉鎖することがやや難しいため,次第に用いられなくなっている.現在では乳児例にもブレロック・トーシック手術が行われることが多くなっている(David J. Waterstonはイギリスの胸部および小児外科医,1910生;Thomas Benton Cooleyはアメリカの小児科医,1871-1945).
南山堂医学大辞典 ページ 565 での【ウォーターストン手術[ウォーターストンシュジュツ]】単語。