ウィントローブ平均赤血球指数[ウィントローブヘイキンセッケッキュウシスウ]🔗⭐🔉振
ウィントローブ平均赤血球指数[ウィントローブヘイキンセッケッキュウシスウ]
【英】Wintrobe's mean erythrocyte indices
《同義語》平均赤血球指数mean corpuscular indices of red cells, mean cell indices, mean erythrocyte indices
平均赤血球容積mean corpuscular volume(MCV*),平均赤血球血色素量mean corpuscular hemoglobin(MCH*),平均赤血球血色素濃度mean corpuscular hemoglobin concentration(MCHC*)の3指数の総称である.それぞれ容積指数volume index, 色素指数*color indexおよび飽和指数saturation indexに相当するが,これらの指数が任意に設定した正常値に対する相対値であるのと異なり,平均赤血球指数は個々の赤血球の容積,血色素含有量および血色素濃度の平均値を絶対的な数量として表すところに特色がある.平均赤血球指数の概念とその計算法が提案されたのは1929年で,元来,用手法により求めた赤血球数,ヘマトクリット*,血色素濃度の3測定値から計算することになっていたが,現在広く普及している多チャンネル式自動血球計算器ではMCV, MCH, MCHCが自動的に計算されプリントアウトされてくるものが多い.平均赤血球指数はあくまでも平均値であることを忘れてはならない.例えば,大型と小型の赤血球が混在すればMCVが,また血色素含有量が多い赤血球と少ない赤血球が混在すればMCHが正常値になることがあり得る.このような赤血球相互間におけるバラつきの有無は血液塗抹染色標本について確認する必要がある.しかし通常は,貧血患者についてMCVおよびMCHが明らかになれば貧血の種類におよその見当をつけることが可能で,以後必要な臨床検査を適宜取捨選択して効率よく最終診断にたどりつける(Maxwell Myer Wintrobeはアメリカの血液学者,1901-1986).
南山堂医学大辞典 ページ 546 での【ウィントローブ平均赤血球指数[ウィントローブヘイキンセッケッキュウシスウ]】単語。