糖負荷試験[トウフカシケン]🔗⭐🔉振
糖負荷試験[トウフカシケン]
【英】carbohydrate tolerance test, sugar tolerance test
【独】Kohlenhydrattoleranz-Test, Zucker-Toleranz-Test
【仏】test de tol
rance aux hydrates de carbone
《同義語》グルコース負荷試験,耐糖能検査glucose tolerance test
糖代謝異常を糖負荷後の血糖の経時的変化で評価する糖尿病*診断法.もっとも広く普及した診断法は75 g経口糖負荷試験である.試験前3日間糖質を250 g/日以上摂取させる.前夜の8時以降食物をとらせず,12〜14時間後75 gのグルコースを経口摂取させ,負荷前後3時間の血糖の推移を計測する.得られた血糖曲線は健常者,糖尿病患者を含め,連続的に分布しており,両者の血糖はしばしば一部で重なる.また糖の腸管吸収,肝障害,膵炎などの影響を受けるので糖負荷試験による糖尿病の診断は特異的ではなく臨床的疫学的経験に基づく.WHOの診断基準は最少の測定回数での診断と国際的比較を目的とし,朝食前値140mg/dL(7.7 mM)以上または負荷後2時間値200mg/dL(11mM)以上を糖尿病,朝食前値110〜140mg/dL未満または負荷後2時間値140〜200mg/dL未満を耐糖能異常impaired glucose tolerance(IGT)とし,正常値を定義しない.日本糖尿病学会の基準は糖負荷試験のみで診断できないとの考えから,型という概念を導入し,国際比較のため糖尿病型はWHOと同一とし,正常型を朝食前値110mg/dL(6.0 mM)未満,負荷後1時間値160mg/dL(8.9 mM)未満,2時間値120mg/dL(6.6 mM)未満のいずれも満足するものとし,両型以外を境界型とした.実際の診断にはこの際のインスリン反応が留意され,ときに経静脈糖負荷試験も用いられる.

南山堂医学大辞典 ページ 5385 での【糖負荷試験[トウフカシケン]】単語。