鉄芽球性貧血[テツガキュウセイヒンケツ]🔗⭐🔉振
鉄芽球性貧血[テツガキュウセイヒンケツ]
【英】sideroblastic anemia(SA)
【独】Sideroblastenan
mie
【ラ】anemia sideroblastica
《同義語》鉄不応性貧血sideroachrestic anemia
ヘム合成障害に基づく無効造血により貧血を呈する症候群で,低色素性貧血*でありながら,血清鉄*と血清フェリチンはむしろ増加する.低色素性貧血であっても鉄剤が無効なため鉄不応性貧血とも呼ばれる.核周囲に鉄顆粒が配列する環状鉄芽球の出現を特徴とする赤芽球*に取り込まれた鉄が,ヘモグロビン*に利用されず,フェリチン*としてミトコンドリア*に蓄積し,ミトコンドリアは核の周囲に存在するためである.〔I〕 原発性(1) 後天性,2) 先天性),〔II〕 続発性(1) 薬剤起因性‐INH,サイクロセリン*,アザチオプリン*,クロラムフェニコール*など,2) 症候性:慢性関節リウマチ,癌,骨髄線維症,白血病,多発性骨髄腫,サラセミア*,慢性アルコール中毒など,3) 鉛中毒*)の両型に分けられる.原発性後天性は,FAB分類*のrefractory anemia with ringed sideroblast(RARS)との異同や,白血病との関連で注目されている.原疾患があればその治療をするが,原発性のものでは輸血にたよらざるを得ない.ときに,ピリドキシンにより貧血の改善をみることがある(→ピリドキシン反応性貧血).

南山堂医学大辞典 ページ 5203 での【鉄芽球性貧血[テツガキュウセイヒンケツ]】単語。