短絡手術(心疾患の)[タンラクシュジュツ]🔗⭐🔉振
短絡手術(心疾患の)[タンラクシュジュツ]
【英】shunt operation
ファロー四徴症*などのチアノーゼを主徴とする心疾患に対し,肺への血流を増加させ動脈血中の酸素含有量を増加させる手術.最も一般的なのは鎖骨下動脈を肺動脈に吻合するブレロック・トーシック手術*Blalock-Taussig operation(1945)で,左,右いずれにも行える.上行大動脈と右肺動脈を吻合するウォーターストン手術*Waterston o.(1962)は十分な短絡流量が得られる反面,根治手術の際の修復が難しい欠点がある.また過大な吻合口の作製は肺血流量増大によるうっ血性心不全*を合併する危険性がある.下行大動脈と左肺動脈を吻合するポッツ手術*Potts' o.(1946)は鎖骨下動脈の細い乳児期に用いられたが,Waterston手術同様,根治手術の際の閉鎖が難しくあまり用いられない.右上大静脈と右肺動脈とを吻合するグレン手術*Glenn's o.も根治手術の際に問題があり現在はその適応は限られている.自家血管での短絡手術が太さや長さの関係で不可能な場合は,合成代用血管を使用することもある.
南山堂医学大辞典 ページ 4866 での【短絡手術[タンラクシュジュツ]】単語。