胆石仙痛[タンセキセンツウ]🔗⭐🔉振
胆石仙痛[タンセキセンツウ]
【英】gallstone colic
【独】Gallensteinkolik
【仏】colique h
patique
【ラ】colica hepatica
胆嚢内結石が胆嚢頚部または胆嚢管に嵌頓したとき,胆嚢管を通過するとき,肝外胆管結石が総胆管末端に嵌頓したとき,または肝内結石の存在により胆道内圧の急激な上昇や胆道括約筋の痙攣性収縮により仙痛が発生する.胆道系の狭い部に結石が嵌頓する条件としては結石の大きさが小さいものほど頻度が高い.仙痛発作に先立って上腹部や右季肋部の圧迫感などの前駆症状の存在も時にはあるが,突然に右季肋部から上腹部にかけて激しい痙攣様の発作性の痛みを仙痛と称し,右背中・右肩に放散する.過労や脂肪に富む食事が誘因となる.患者は身をかがめまたは輾転反側し冷汗をみる.悪心および胆汁の嘔吐を伴うこともある.アトロピン製剤の注射と局所の氷罨法を行い次第に軽快消退することもあるが悪寒戦慄,発熱と共に発作状態が持続し次第に重篤になることもある.この発作が消退して数日で黄疸の発現をみるときは胆管結石症例が多い.総胆管末端に結石が嵌頓し膵管を圧迫して重篤な膵炎*に移行することもある.

南山堂医学大辞典 ページ 4820 での【胆石仙痛[タンセキセンツウ]】単語。