大腸アメーバ[ダイチョウアメーバ]🔗⭐🔉振
大腸アメーバ[ダイチョウアメーバ]
【ラ】Entamoeba coli
ヒトの大腸に寄生する非病原性のアメーバで,赤痢アメーバ*と形態が類似するので鑑別上問題になる.栄養型と嚢子(シスト)がある.栄養型は20〜30 μm大,赤痢アメーバの栄養型に比して偽足による運動が不活発で,宿主の赤血球を貪食していることはないが,細菌をとり込んでいる.生鮮標本では赤痢アメーバより核が明瞭にみえる.ヘマトキシリン染色標本では核膜が厚く,クロマチン粒が明瞭で,核小体は核の中心からはずれている.嚢子は10〜33 μm大,成熟したものでは8核を有し,それぞれの核には外心性の核小体を有する.嚢子内の類染色質体は裂片状もしくは松葉状を呈する.
南山堂医学大辞典 ページ 4640 での【大腸アメーバ[ダイチョウアメーバ]】単語。