複数辞典一括検索+

大腸炎[ダイチョウエン]🔗🔉

大腸炎[ダイチョウエン] 【英】colitis 【独】Dickdarmentzndung, Kolitis 【仏】colite 【ラ】colitis 漠然と大腸の炎症性疾患を意味する名称で多くの疾患から構成されている. 1)感染性の大腸炎:従来は赤痢菌によるものが多かったが,最近ではカンピロバクターCampylobacterエルシニアYersinia,毒素原性大腸菌などによるものが多い. 2)薬剤性大腸炎:薬剤とくに抗生物質(クリンダマイシン,ペニシリンなど)で起こるもので,病型から偽膜性大腸炎(偽膜性腸炎),出血性大腸炎hemorrhagic colitsに大別される. 3)虚血性大腸炎:大腸の血流障害によって大腸組織がアノキシア(無酸素症)になるため変性壊死に陥り,それに炎症性変化が加味されたもので,血流障害の程度,病期により種々の病像を呈し,壊死型,狭窄型,一過性型に分けられる. 4)放射線照射後大腸炎:子宮癌など骨盤内臓器の悪性腫瘍に対する放射線治療後に起こる. 5)その他:慢性の経過をとり,通常寛解と再燃をくり返す潰瘍性大腸炎もこの中に含まれる.原因により症状は異なるが,通常下痢,腹痛,発熱などがみられる.診断および治療法は原因疾患によりそれぞれ異なる.

南山堂医学大辞典 ページ 4640 での大腸炎[ダイチョウエン]単語。