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組織適合抗原[ソシキテキゴウコウゲン]🔗🔉

組織適合抗原[ソシキテキゴウコウゲン] 【英】histocompatibility antigen 【独】Histokompatibilittsantigen 【仏】antigne d'histocompatibilit 《同義語》移植抗原transplantation antigen, Transplantationsantigen, antigne de transplantation 移植片生着を決定する抗原のこと.自家移植片は常に生着するのに対して,同種移植片が拒絶されるのは,この組織適合性抗原の差異による.移植腫瘍および皮膚移植法を用いて研究が進められた.組織適合抗原には,強い(major)抗原と,弱い(minor)抗原とが知られ,マウスH-2,ヒトのHLAなどは強い抗原であり,マウスのH-1, H-3, H-7, H-13などは弱い抗原である.移植抗原の存在は,移植という不自然な処置で認識されるものであり,動物個体内での役割は不明な点が多い.最近では主要組織適合抗原が,抗原認識の際に重要な役割を担うことが証明されており,体内において突然変異により発生した変異細胞(とくに腫瘍細胞)を拒絶する可能性が考えられる.ウサギ,ラット,イヌ,ブタ,モルモット,サル,ニワトリ,トカゲなどにも組織適合抗原が知られている.組織適合抗原は体内に広範に分布し,細胞膜上に多く存在し,糖タンパク質分子である.→HLA抗原H-2抗原

南山堂医学大辞典 ページ 4543 での組織適合抗原[ソシキテキゴウコウゲン]単語。