組織球[ソシキキュウ]🔗⭐🔉振
組織球[ソシキキュウ]
【英】histiocyte
【独】Histiozyten
【仏】histiocyte
《同義語》固着性大食細胞fixed macrophage,静止遊走細胞resting wandering cell,組織大食細胞tissue macrophage,崩壊細胞clasmatocyte
マクロファージ*macrophageの同義語として用いられる場合が多い.アメリカ学派はマクロファージをfixed macrophageとfree macrophageに大別して前者を組織球としている.fixed m.は結合〔組〕織内に広く分布,血管内皮細胞の外側や線維芽細胞*に混じって存在する.小型の円形核と紡錘状あるいは星芒状の大型の細胞質を有し,電顕的には細胞膜の発達した微絨毛や偽足と,細胞質内に豊富なリソソームと発達したGolgi装置(内網装置*)の存在が特徴的である.旺盛な貪食能(食作用*)を有し,リチオンカルミンなどの生体染色や墨汁貪食試験が陽性で,生体の非特異的紡錘機構のなかで重要な役割を演ずる.炎症刺激などによりfree m.の形で炎症局所に遊走,異物や細菌を貪食して清掃人細胞scavenger cellとして働く.組織球の本体,起源については以前から論争が多く,清野,Aschoff以来,網内系細胞として一括されてきたが,最近は血液単球に由来するという成績が蓄積されてきてmononuclear phagocyte system(van Furth)のなかに位置づけされている.
南山堂医学大辞典 ページ 4538 での【組織球[ソシキキュウ]】単語。