性〔腺〕機能低下症[セイセンキノウテイカショウ]🔗⭐🔉振
性〔腺〕機能低下症[セイセンキノウテイカショウ]
【英】hypogonadism
【独】Hypogonadismus
【仏】hypog
nitalisme
《同義語》性腺機能不全,精巣(睾丸)機能不全testicular deficiency
性ホルモン*の欠乏によって性機能が低下した状態であり,男性では類宦官症*,高声音,体毛(ひげ,腋毛,恥毛)の欠如,精巣(睾丸)萎縮,女性化乳房*,無精子症*やインポテンス*などを示し,女性では,無月経*,乳房や外性器萎縮などを示す.視床下部‐下垂体‐性腺系にはnegative feedback機構があり,障害部位が性腺にある性腺機能低下症では,性ホルモン(テストステロン*やエストラジオール*)の分泌が減少して血中値が低下し,ゴナドトロピン放出ホルモン(LHRH)やゴナドトロピン(LH*およびFSH*)が増加する(高ゴナドトロピン性性腺機能低下症).次に視床下部または下垂体に障害部位がある続発性(低ゴナドトロピン性)性腺機能低下症には,カルマン症候群*Kallmann syndrome,視床下部近傍腫瘍によるフレーリッヒ症候群*Fr
hlich s.,ゴナドトロピン単独欠損症,シーハン症候群*She ehan s.や下垂体腺腫*などがある.とくにプロラクチン産生下垂体腫瘍*(プロラクチノーマ)では無月経・不妊やインポテンスが高率にみられる.性腺機能低下症の診断に有用なのは,体格,皮膚,発毛,内外性器や喉頭部の視診,手根骨やトルコ鞍*のX線撮影,性染色体および性染色質検査,血中性ホルモンおよびLHRH負荷によるLHおよびFSHの反応,尿中17-KS排泄量などのホルモン検査や精液の検査や基礎体温の測定などである.〔治療〕 障害部位によって異なり,性腺の場合には性ステロイドのみ有効,下垂体の場合にはゴナドトロピン療法,視床下部の場合にはLHRHのポンプ療法も有効である.→原発性性腺機能低下症


南山堂医学大辞典 ページ 4129 での【性機能低下症[セイセンキノウテイカショウ]】単語。